行動経済学のダン・アリエリーの「ずる」に関する実験と研究。
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ずる 嘘とごまかしの行動経済学 |
2002年、総合エネルギー取引と,ITビジネスを行うエンロンという企業が崩壊した。原因は巨額の不正経理。なぜ破たんするまでの不正が社内で行われたのか?いわゆる『ずる』というものだ。
ずるに関して研究と実験を重ね調べてみた。人は集団行動のほうが不正しやすい。誰かに見られるから不正しないのではなく、自分達の集団に都合のよい方向へ事実を捻じ曲げ『不正している』という事実に対して盲目になるということが分かった。
本の中では『ずる』に関しては様々な実験がされています。
特に面白かったのは第五章「なぜ、人はにせものを身につけるとごまかしをしたくなるのか」の中で一つのブランド品のサングラスを対象者に渡し、
「それは本物ですよ」「それは偽物ですよ」と一言添え、
最後に何も情報を与えない全部で3グループで「ずる」に関する実験を行った。
結果は 本物< 情報なし < 偽物 の順で不正が多かった。
本物と情報なしグループには大きな差はそれほど無かった。この研究で分かったことは「にせものを身につけている」という認識が、本人の行動に少なからず影響を与えるものだった。
もう一つ興味深かったのは、「本物と情報なしの被験者で、ずるに差が大きくなかった。」という結果でした。
行動経済学の分野でダン・アリエリーの著書は有名です。経済学というと難しく感じますが、行動経済学は心理学的な要素が大きいので読み物として楽しめると思います。
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