先週の金曜日、4月5日20時にNHK「あしたも晴れ!人生レシピ」が放送されました。ゲストは「ぼくたちに、もうモノは必要ない」の佐々木典士さん。
手放したモノほど、記憶が深くなる
私自身、初テレビ出演ということで見ていました。番組の中で佐々木さんの一言に、とても共感する言葉がありました。
『本当に大事なモノは手放しても忘れない。
大事な気持ちで手放したモノは、忘れない。』
私自身もこれまで沢山モノを手放して来ましたが、何を手放したか覚えていない…ということはありません。むしろ、手放したモノ1つ1つ「なぜ手放したのか?」をハッキリ覚えています。
私の人生のターニングポイントになった、手放したモノ
今まで手放したモノの中で一番印象的だったモノ。それは、北欧雑貨で有名なリサ・ラーソン作「ライオン」です。
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このライオンを手放した当時、ブログ「少ない物ですっきり暮らす」を立ち上げていました。その頃、ブロガー界隈は北欧ブーム。手放すかどうか…とても悩みました。
- 1つ10,000円以上の値段のモノ
- 手放さなくても問題ない
- もったいない…という感情
ここが引っかかり、躊躇していました。
しかし手放さず手元に置いている間、「なぜ、自分は手放せないのか?」という自分の気持ちにより深く向き合いました。ライオンの華やかさ・デザイン性の高さ。ライオンという強さの象徴。私には見栄と虚栄心に結びつきました。
「ライオン」を手元に持っていることが自分自身の「見栄と虚栄心」の塊であることに気がつき。
「これを持っている限り、私は見栄を手放すことができない。」
そう思い、勇気を出して手放しました。
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見栄や虚栄心。これを手放せるかどうか
人の目を気にしている限り、つきまとう【見栄】
等身大の自分より、もっと自分をよく見せたい【虚栄心】
この2つが他人の評価に振り回される原因になっていました。自分の見栄や虚栄。そこから逃げずに向き合う。そのプロセスが私にとって『弱い自分』を受け止めるための意味を持ちました。
向き合ったモノ、本当の意味で一生モノになる
おそらくこのライオンも、色々な物を買い続け、押し入れの片隅に押し込んでしまえば、きっと忘れ去っていたと思います。しかし、「なぜ手放せないのか?」と、真剣に物と自分に向き合ったことで、手元には無くても一生忘れないモノになりました。
今でも自分自身の【見栄】と向き合うたび、ライオンのことは思い出します。
思い出すたびに、あのときの自分。
そして、これからの自分。
様々な物事に思いを馳せます。
忘れないために手放す
モノが手放せないかたの話を聞くと『忘れることが怖い』という声を聞きます。
佐々木さんの言う、『大事な気持ちで手放す』は、
私自身が
「みたくない自分を手放した。」ではなく。
「向き合うべき自分を見つめ、受け入れた。」
手放す過程の中で、自分の気持ちと真摯に向き合い、
大事な気持ちで手放した。
このことは一生忘れない。
そういうことだと思います。
手放したからこそ、モノとの記憶が深くなり、リサ・ラーソンの『ライオン』は、形を失っても、私の中で一生モノになった。そうお伝えしたいと思います。
佐々木典士さんの著書『ぼくたちに、もうモノは必要ない』文庫版。わたしも参加しております。片付けの参考になる一冊です。↓
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