数年前に出会った知人からいただいた、大切にしている言葉があります。
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引っ越し、転勤生活の多い私です。新しい土地へ移る時はワクワクした気持ちと不安な気持ちでいっぱいです。新しい土地ですんなり馴染む時もあれば、 何をやっても空回り。上手くいっていたと思えば、途中から暗雲立ち込める…なんて事も沢山ありました。そんな落ち込んだ時期に出会った人が言い放った言葉 が、今も私に勇気をくれています。
その人は俗に言うヲタクと言われる人でした。どちらかと言えばコミュニケーションに自信が無い。友人も極端に少ない。しかしとても温厚な人でした。その彼の友人の一人が誰かの悪口を話していた時に、彼が大切な友人に向けて苦言を放った言葉でした。
「俺はさ、俗に言うコミュ障で人に話し掛ける自信がないよ。気軽に誰にでも話し掛けることは俺にとっては難しいことなんだよ。人と話せる話題はどうしても自分の知ってる知識…うんちくになっちゃうよな。俺のうんちく話をたどたどしく話すことがやっとだよ。
お前の話を聞いてるとさ、うんちくを話すヤツ・会話の上手じゃないやつは話し掛けるな、そう聞こえるよ。
でもさ、そういうのって悲しいじゃないか。
話すことが下手でも、誰かと何かを話したい、何かを共有したい!交流を持ちたい!そう思って行動することは悪いことなのか?俺はすごいと思うよ!だって俺は怖くてそれができない。
お前の言うように、話の上手じゃないヤツは口を開くな………。
それって悲しいじゃないか。」
数年前ものやり取りですが、今でも何かに迷った時はその人の言葉を思い出します。新しい土地で上手くやれるだろうか?大丈夫だろうか…そう不安が私の心を曇らせる時は、彼の言葉をお守りにします。
誰かに苦言を述べることは、とても勇気がいります。コミュニケーションに自信の無い彼が友人に苦言を述べたことは、本当に彼のことを想ったから出た言葉だと思います。
下手くそでもいい、誰かとコミュニケーションを交わそう。そう思う心に下手も上手もありません。誰かの何気ない言葉が、時には別の誰かを励ますこともある。そう学んだ出来事でもあります。
人間関係は人である限り続きます。時には迷い、失敗もありますが彼の「お前の言うように、話の上手じゃないヤツは口を開くな………。それって悲しいじゃないか。」
ただその一言に尽きると、私は思います。上手く話そう、素敵な人だと思われようとするよりは、下手でもいい。私は目の前のあなたと、コミュニケーションをとりたいのです。その気持ち一つで十分だと思います。
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